省エネ

カーボンニュートラルについて

カーボンニュートラルとは

温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを意味します。

2020年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、
カーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。
「排出を全体としてゼロ」というのは、二酸化炭素をはじめとする
温室効果ガスの排出量(人為的なもの)から植林、森林管理などによる
吸収量(人為的なもの)を差し引いて合計を実質的にゼロにすることを意味しています。

カーボンニュートラルとは

出典:環境省「脱炭素ポータル_カーボンニュートラルとは」
https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/about/#to-why

カーボンニュートラル削減目標

国内目標:2030年度に温室効果ガス46%削減

カーボンニュートラル削減目標

参考:環境省「2020年度(令和2年度)の温室効果ガス排出量(速報値)について」
https://www.env.go.jp/press/110272.html

現在挙げられている国内の温室効果ガス排出量の削減目標は、
「2013年度比で2030年度に46%削減」となっております。
ちなみに2020年に排出された温室効果ガスは11.5億トンになっており、
2013年の14.1億トンから18.4%減少しております。
減少こそしておりますが、目標達成のためには、さらに取り組みを進める必要があります。

日本の温室効果ガス排出量(2019年度)

日本の温室効果ガス排出量(2019年度)

参考:環境省「2020年度(令和2年度)の温室効果ガス排出量(速報値)について」
https://www.env.go.jp/press/110272.html

このグラフは、2019年に排出された温室効果ガスを種類別にまとめたものです。
温室効果ガスは様々な種類がありますが、先ほどお話しをした化石燃料を
使用することで発生するCO2が圧倒的に多く、全体の90%を占めております。
さらにエネルギー起源CO2、10.3億トンのうち、実に39%が電力に由来するものとなっております。
電力分野におけるCO2削減は、温室効果ガスに削減に大きな効果をもたらすことがわかります。

電力分野におけるCO2削減について

日本の電源構成

電力分野におけるCO₂削減について

参考:資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」の2019年度確報値
https://www.enecho.meti.go.jp/about/pamphlet/energy2021/001/

  • ※四捨五入の関係で、合計が100%にならない場合がある
  • ※再エネ等(水力除く風力、太陽光など)は未活用エネルギーを含む

我が国では、電気を作りだすために石炭や石油などの化石燃料を使っている割合は実に84.8%に及びます。
火力発電などで化石燃料を燃焼させるとCO2が大量に発生します。
では、電力分野でCO2を削減するためにどんな対応が必要でしょうか?

例えば、

  • 電源を再生可能エネルギーなどへ変換する脱炭素化
  • カーボンオフセット、植林や森林保護などでCO2を吸収させる
  • エネルギー消費そのものを減らす

といったことが上げられます。

まず再生エネルギーなどを使用した、電源の脱炭素化ですが、再生可能エネルギーや原子力へ急激な変換は難しいと思われます。
水力や風力、太陽光においては、海で囲まれ更に70%を森林が占める日本の国土を考えると設備の設置場所に限界があります。
原子力についても多くの国民に理解が得られているとは言い難い状況です。
植林や森林保護については有効な手段ではあると思いますが、だれもがすぐに取り掛かれる対策ではなく、
じっくりと時間をかけて取り組む必要があります。
つまり、電気の使用量自体を減らす省エネルギーの推進は、すぐに始められ、かつ確実に効果の出る取り組みということになります。