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産業用ロボットの安全規格について
産業用ロボットに関する法令および規格
機械装置の安全方策としては、国際工業規格ISO/DIS12100 “機械類の安全性” において、一般論として次の4つを規定しています。
安全方策
- ・本質安全設計
- ・安全防護(安全柵など)
- ・追加安全方策(非常停止装置など)
- ・使用上の情報(危険表示・警告、取扱説明書)
これに基づいて国際規格ISO/IECで階層別に各種規格が構築されています。
産業用ロボットの安全規格は以下のとおりです。
- タイプC規格(個別安全規格)
- ISO10218(マニピュレーティング産業ロボット-安全性)
- JIS B 8433(産業用マニピュレーティングロボット-安全性)
また産業用ロボットの安全に関 する国内法は、次のように定められています。
労働安全衛生法
第59条 危険または有害な業務に従事する労働者に対する 特別教育の実施が義務付けられています。
労働安全衛生規則
第36条 ‥‥‥‥ 特別教育を必要とする業務
第31号(教示等) ‥‥ 産業用ロボット(該当除外あり)の教示作業などについて
第32号(検査等) ‥‥ 産業用ロボット(該当除外あり)の検査、修理、調整作業などについて
第150条 ‥‥‥ 産業用ロボットの使用者の取るべき措置
労働安全衛生規則の産業用ロボットに対する要求事項
作業エリア | 作業状態 | 駆動源の遮断 | 措 置 | 規 定 |
---|---|---|---|---|
可動範囲外 | 自動運転中 | しない | 運転開始の合図 | 104条 |
柵、囲いの設置など | 150条の4 | |||
可動範囲内 | 教示などの 作業時 |
する (運転停止含む) |
作業中である旨の表示など | 150条の3 |
しない | 作業規定の作成 | 150条の3 | ||
直ちに運転を停止できる措置 | 150条の3 | |||
作業中である旨の表示など | 150条の3 | |||
特別教育の実施 | 36条の31号 | |||
作業開始前の点検など | 151条 | |||
検査などの 作業時 |
する | 運転を停止して行う | 150条の5 | |
作業中である旨の表示など | 150条の5 | |||
しない (やむをえず運転 中に行う場合) |
作業規定の作成 | 150条の3 | ||
直ちに運転停止できる措置 | 150条の5 | |||
作業中である旨の表示など | 150条の5 | |||
特別教育の実施 (清掃・給油作業を除く) |
36条の32号 |
当社の産業用ロボット該当機種
A) 労働省告示第51号および労働省労働基準局長通達(基発第340号)により、以下の内容に該当するものは、産業用ロボットから除外されます。
(1)単軸アクチュエーターでモーターワット数が80W以下の製品
モーターを2つ以上有する多軸組合わせロボット、スカラロボットなどの多関節ロボットは、
それぞれのモーターワット数の中で最大のものが80W以下の製品
(2)多軸組合わせロボットでX・Y・Z軸がいずれの方向にも300mmの場合
(回転部が存在する場合は、その先端を含めた最大可動範囲がいずれの方向にも300mm以内の場合)
(3)固定シーケンス制御装置の情報に基づき移動する搬送用機器で、左右移動および上下移動だけを行い、
上下の可動範囲が100mm以下の場合
(4)多関節ロボットで可動半径およびZ軸が300mm以内の製品
(5)マニピュレーターの先端部が、直線運動の単調な繰返しのみを行う機械(ただし、上の(3)に該当するものは除く)
当社カタログ掲載製品のうち産業用ロボットの該当機種は以下のとおりです。
ただし、単軸アクチュエーターを使用した装置が、"(5)マニピュレーターの先端部が、直線運動の単調な繰返しのみを行う機械"に該当する場合は産業用ロボットから除外されます。
単軸アクチュエーター
次の機種でストローク300mmを超え、かつモーター容量80Wを超えるもの
EC-S10(X)/S13(X)/S15(X)、RCS2(CR)-SS8□、RCS3(P)(CR)、RCS4(CR)、IS(P)A、IS(P)DA(CR)、IS(P)WA、IS(P)B、IS(P)
DB(CR)、SSPA、SSPDACR、NS、NSA、FS、IF、IFA、リニアサーボアクチュエーター
注)RCP5-RA10□に使用しているパルスモーターは、最大出力80Wを超えます。
そのため、組合わせロボットに使用した場合、産業用ロボットに該当する可能性があります。
直交ロボット
上記単軸アクチュエーターのうち、いずれかを1軸でも使用するもの、およびCT4
スカラロボット(IX/IXA)
アーム長300mmを超える全機種
(IXA-3NNN1805/4NNN1805、IXA-3NNN3015/4NNN3015、IXA-3NS□3015/4NS□3015、
IX-NN□1205/1505/1805/2515H、IX-TNN3015H、IX-UNN3015Hを除く全機種)
B) EU指令における産業用ロボットは、機械指令で定義された、"半完成品機械"と同義とします。
すなわち、"駆動系に取付けたり、取付けることを意図されたもの、少なくとも一つのパーツまたは部品は、可動であって、特定用途のために組合わされた接続パーツまたは部品の集まり"とします。
当社カタログ掲載製品で、直交ロボット、IX/IXA/IXPスカラロボットおよび、TT/TTAテーブルトップ型ロボットのうち2軸以上で構成されるものは、ストローク、アーム長、モーター種類、モーター容量にかかわらず、すべての軸、およびコントローラーがこれに該当します。
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